学びの生活|中村公平のブログ
劇団レトロノート代表ナカムラコウヘイの日々思うこと。

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#1107『演出助手という仕事』

演出を始めて早12年。
いまだに演出って何かわかりません。
ハーベスト『開演します!』の梨子の台詞は僕にとってすごい説得力のある言葉でした。

『探して、考えて、創るのが演劇』

演出って人によって方法が全く違います。様々な演出家に出逢ってきましたが、人それぞれ。正解がない分、演出って何かと聞かれても答え様がないのです。

事細かに演出をつける人もいれば、「つまんない」しか言わない人もいます。

でも、最終的にお芝居上での決定権を握っているのは演出家であり、その重圧が半端ないというのは自分でも気付いています。時に自分でも驚くほど、孤独を感じたり、不安を感じたり。結局は自分の感性を信じて、勇気を持ってダメ出しをするしかない。演者は、演出家を信じて演技をする訳で。。。スタッフも演出家を信じて美術や衣裳、照明・音響プランを創り上げる訳で。。。演出家が迷ったら、俳優やスタッフはどうすれば良いかわからなくなるんだから。

作品がつまらない時は、全て演出家の責任です。これは絶対にそうだと思います。どんなに本が面白いものでも、役者さんが達者でも、演出によってはとてつもなくつまらなくなる。

でも、面白いときは、全てのキャスト・スタッフの力です。これも絶対にそうだと思います。これは自分を持ち上げたくていっている訳ではなくて、本当にそう思います。
だって面白いという事は、少なくとも演出家がちゃんと機能していて、スタッフワークも含め全てが上手く回った証だから。あ、だから、面白い時は、演出家も含めた全ての関係者の力です。


公演直前になると、僕は痩せます。
露骨に飯が食えなくなります。
役者には『身体が資本だろうが!飯をちゃんと食え!』なんて偉そうに言いますが、自分は飯が食えなくなります。役者をやっている時は、バクバク食います。

正直、俳優さえしっかり本番に立てれば、演出家なんてのは本番にいなくてもいい存在だったりするから。劇場に入ると、本当に居場所がなくて困ります。

そんなやつれていく僕をいつも支えてくれているのが演出助手です。
ほとんど、いや全然ご紹介していませんが、写真の僕の奥にいる女性。平井由紀!僕は、この人がいるからやっていけているのです。いつもホントにありがとうございます。

僕も演出助手をずっとやっていたので、演助の仕事のキツさを知っています。演助は要するに、ほぼ全ての雑用係なんです。演出家の我がままを聞いたり、役者のケアをしたり、稽古スケジュールの管理をしたり、時にはプロンプターをやったり、代役をやったり。。。もうなんでもかんでも演助の仕事として振られる訳です。

そんな過酷な仕事を平井ちゃんは黙々と、さらに先回りをして、完璧なまでにやってのけてくれます。こんなにも心強い演助はいません。

演出助手は、この業界で人口がとても少ない職種のひとつです。だから一人の演出助手が色々な現場で重宝されます。

なのに、演助ってそんなに評価されない仕事なんです。裏方の裏方のような仕事だから。表舞台に立つ訳でもなく、受付回りでお客様の目に触れる事もない。何か本番で演助のやった事が具体的な形になるかというとそんな事もない。

でもでも、演助がいなければお芝居は成り立たないんです!
演助を付けずにお芝居を創る事ももちろん可能ですが、演出家には優秀なブレーンが必要だと僕は思います。演出家が作品創りに没頭するためにも演出助手という仕事は必要です。

だから、僕は声を大にして言いたい!演出助手はもっとフューチャーされるべきだー!
平井由紀はとても優れた素晴らしい演出助手です!

いつもありがとうございますー!
ぐおーーー!ありがとーーーーー!

【2012.04.04 Wednesday 00:50】 author : レトロナカムラ| 学びの生活 | comments(0) | - |
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